「寸志」と「餞別」の違いと正しい使い方

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職場の送別会やお世話になった方へのお礼など、日本の贈答文化にはさまざまなマナーがあります。その中でも、「寸志」と「餞別」は似たような場面で使われることが多く、違いや正しい使い方が分からず迷ってしまうこともあるのではないでしょうか?

「寸志」は目下の人への謝礼として使われ、「餞別」は旅立つ人への贈り物として用いられるなど、それぞれの言葉には明確な意味やルールがあります。しかし、のし袋の選び方や金額の相場、渡すタイミングなど、具体的なマナーを知らずに失礼になってしまうことも…。

この記事では、「寸志」と「餞別」の違いや正しい使い方を詳しく解説し、渡す際のマナーや金額の相場、注意点までを分かりやすくご紹介します。大切な場面で恥をかかないよう、しっかりと確認しておきましょう!

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 「寸志」とは?意味と使い方

寸志の意味

「寸志(すんし)」とは、「わずかばかりの気持ちですが」という謙遜を込めた表現です。相手に感謝の気持ちを伝えるために渡す金品のことで、主に目下の人への謝礼として使われます。「ささやかですが、お礼の気持ちをお受け取りください」といったニュアンスが含まれています。


どんな場面で使う?

寸志は、目下の人やお世話になった人へ感謝の気持ちを示すために渡すものです。具体的には、以下のようなシーンで用いられます。

  • 職場での感謝の気持ちとして
    • 退職時や昇進時に、部下や後輩に対して感謝を込めて渡す
    • 忙しい業務をサポートしてくれたスタッフへのお礼
  • イベントや式典での心付けとして
    • 結婚式でお世話になるスタッフや司会者への謝礼
    • お通夜や葬儀の際、僧侶や受付を担当する人へのお礼(※地域によっては異なる)
    • 工事現場で職人さんに渡す心付け

寸志は、目上の人には使わないのがマナーです。目上の人に渡す場合は「御礼」や「謝礼」などの表現を使うようにしましょう。


のし袋の選び方・表書きの書き方

寸志を渡す際には、適切なのし袋を選び、正しい書き方をすることが大切です。

  • 表書きの書き方
    • 一般的な表書き:「寸志」または「御礼」
    • 目上の人に贈る場合は「御礼」が適切
  • 水引の種類
    • 紅白蝶結び(何度あってもよいお祝い事に使う)
    • 仏事や弔事の場合は黒白または黄白の結び切りを選ぶ
  • お札の入れ方
    • 新札は避け、使い古したお札を入れるのが一般的(ただし、結婚式のスタッフへの寸志などでは新札でも問題なし)

寸志は、あくまで「ささやかな気持ちを表すもの」です。相手に気持ちよく受け取ってもらえるよう、マナーを守って適切に渡しましょう。

「餞別」とは?意味と使い方

餞別の意味

「餞別(せんべつ)」とは、「旅立つ人への贈り物」を意味する言葉です。転勤や退職、引っ越し、留学などで新たな環境に向かう人に対し、「これからの道を応援しています」「お世話になりました」という気持ちを込めて贈るものです。

寸志とは異なり、目上の人や同僚、後輩など幅広い相手に贈ることができます。現金だけでなく、プレゼントやギフトカードなどを選ぶこともあります。


どんな場面で使う?

餞別は、以下のようなシーンで渡されることが一般的です。

  • 退職・転職する人への贈り物
    • 長年一緒に働いた上司や同僚、部下へ感謝の気持ちを込めて贈る
    • 送別会などの場で渡すのが一般的
  • 転勤・引っ越し・留学する人への餞別
    • 会社の異動や転勤で遠方へ行く同僚や上司への贈り物
    • 海外留学や移住をする友人・家族へのお祝いとして

餞別は「新たな門出を祝う」意味を持つため、基本的に喜ばしい場面で使われます。結婚や開業などの新しいスタートにも使われることがあります。


のし袋の選び方・表書きの書き方

餞別を贈る際は、適切なのし袋を選び、マナーを守って書くことが大切です。

  • 表書きの書き方
    • 一般的な表書き:「御餞別」または「餞別」
    • 会社やグループとして渡す場合:「○○一同」などを記載
  • 水引の種類
    • 紅白蝶結び(何度繰り返してもよいお祝い事に使用)
  • お札の入れ方
    • 新札を使うのが望ましい(旅立ちを応援する意味を込めるため)
    • お札の向きは、肖像画が表側・上側になるように入れる

餞別は、新しい環境へ向かう人を応援し、これまでの感謝を伝える大切な贈り物です。適切なマナーを守りながら、相手に喜んでもらえる形で贈りましょう。

寸志と餞別の相場|いくら渡せばいい?

金銭を贈る際には、相手や状況に応じた適切な金額を選ぶことが重要です。寸志と餞別の一般的な相場を知り、贈る際の参考にしましょう。


寸志の金額の目安

寸志は「わずかばかりの気持ち」を示すため、高額になりすぎないことがポイントです。

  • 3,000円〜10,000円程度が一般的
    • スタッフや部下への謝礼:3,000円〜5,000円
    • 結婚式や葬儀での心付け:5,000円〜10,000円
    • イベントや式典での謝礼:5,000円前後

寸志は「気持ちを表すもの」なので、必要以上に高額にする必要はありません。あくまで「ささやかな贈り物」として適切な範囲を守りましょう。


餞別の金額の目安

餞別は、退職・転勤・引っ越しなどで旅立つ人への贈り物であり、関係性によって金額が変わります。

  • 3,000円〜30,000円程度が目安
    • 職場の同僚や後輩:3,000円〜5,000円
    • 上司やお世話になった人:5,000円〜10,000円
    • 親しい友人・家族:10,000円〜30,000円

また、餞別は個人で渡す場合と、職場やグループでまとめて渡す場合があります。まとめて渡す場合は、一人あたりの負担が少なくなるよう調整するのが一般的です。


現金以外の選択肢

必ずしも現金を渡す必要はなく、以下のような品物を選ぶのも良い方法です。

  • 商品券・ギフトカード(デパート券、Amazonギフトカード、旅行券など)
  • 実用的なプレゼント(名入れボールペン、パスケース、タンブラーなど)
  • お菓子や地元の名産品(感謝の気持ちを込めて贈る)

現金を贈る場合は、のし袋を使うなどマナーを守ることが大切です。品物を贈る場合は、相手の好みや新生活で役立つものを選ぶと喜ばれます。

寸志・餞別を渡すタイミングとマナー

寸志や餞別は、ただ渡せばよいわけではなく、適切なタイミングやマナーを守ることが大切です。ここでは、渡すべきタイミングや正しい渡し方について詳しく解説します。


渡すタイミング

寸志を渡すタイミング

寸志は、感謝の気持ちを表すものであり、イベントや仕事の前後で渡すのが一般的です。

  • イベントや式典の前:スタッフや関係者への心付けとして渡す(例:結婚式の司会者、葬儀の受付係)
  • 仕事やサポートの後:部下やスタッフへのお礼として渡す(例:繁忙期を乗り切った後、退職時の謝礼)

餞別を渡すタイミング

餞別は「旅立ちを応援する気持ちを込めた贈り物」なので、相手が職場を去る前や送別の場で渡すのが適切です。

  • 送別会の際:送別会のスピーチと合わせて手渡すとスマート
  • 最終出勤日:仕事の最後に感謝を伝えながら渡す

※急な転勤や引っ越しなどで渡せない場合は、郵送することも可能ですが、なるべく直接手渡しするのが望ましいです。


渡し方のマナー

① 一言添えて渡す

ただ渡すのではなく、一言添えることでより丁寧な印象になります。

  • 寸志の場合:「ささやかですが、感謝の気持ちです。どうぞお納めください。」
  • 餞別の場合:「新天地でのご活躍をお祈りしています。どうぞお元気で。」

相手に気持ちよく受け取ってもらえるよう、心を込めた言葉を添えましょう。

② 目上の人に「寸志」は使わない

寸志は「目下の人への謝礼」として使われるため、目上の人に渡すのは失礼にあたります。

✔ 目上の人に贈る場合は、「御礼」「謝礼」などの表書きを使用しましょう。

③ のし袋を使い、丁寧に渡す

現金をそのまま渡すのではなく、適切なのし袋に入れ、相手の正面で両手で渡しましょう。のし袋の表書きや水引の種類も、用途に応じて適切なものを選ぶことが大切です。


正しいタイミングとマナーを守れば、寸志や餞別をより気持ちよく受け取ってもらえます。相手に感謝や応援の気持ちがしっかりと伝わるよう、心を込めて渡しましょう。

まとめ

「寸志」と「餞別」は、どちらも感謝や応援の気持ちを込めて贈るものですが、使う場面や対象が異なります。寸志は目下の人への謝礼として、仕事やイベントの際に渡すものであり、一方の餞別は旅立つ人への贈り物として送別の際に渡すのが一般的です。

また、金額の相場やのし袋の選び方、渡すタイミングにもマナーがあるため、適切な方法で贈ることが大切です。特に、目上の人に「寸志」を使うのは失礼にあたるため、「御礼」など別の表現を選ぶようにしましょう。

心のこもった贈り物は、相手にとって忘れられない思い出となります。正しいマナーを守りながら、感謝や激励の気持ちを伝えてみてください。

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